長引く咳に注意 増加するNTM症とは?
【けさ知っておきたいNEWS】
テレビ朝日グッド!モーニング「けさ知っておきたいNEWS」のコーナーで解説されたNEWS内容をご紹介しています。
この解説のあと「けさ知っておきたいNEWS検定」が出題されます。
長引く咳の原因として、「NTM症」と呼ばれる感染症が注目されています。
厚生労働省はNTM症の啓発週間に合わせ、「長引く咳、NTM症を疑う視点を」と呼びかけています。
NTM症は一般にはまだあまり知られていませんが、患者数はこの20年ほどで約3倍に増えたとされています。
新たに診断される患者は年間およそ2万人、国内の患者数は20万人を超えるとみられています。
NTM症とはどんな病気?
NTM症とは「非結核性抗酸菌症」のことで、結核菌とは異なる抗酸菌による感染症です。
皮膚などに感染する場合もありますが、最も多いのが肺に感染する「肺NTM症」です。
慶應義塾大学 南宮教授によると、初期には自覚症状がほとんどない人も少なくありません。
その後、ゆっくり進行し、咳や痰、血の混じった痰などが現れることがあります。
進行する速さには個人差があり、20年以上症状が続く人もいるといいます。
まれではありますが、菌が増えることで肺が傷つき、呼吸機能が低下するケースもあります。
患者数が増えている背景には、検査技術の普及や医師の認知度向上、高齢化などがあると考えられています。
原因菌は身近な水や土の中に
肺NTM症の主な原因の一つが「MAC菌」と呼ばれる菌です。
この菌は珍しいものではなく、河川や土壌など自然界に広く存在しています。
家庭内でも、シャワーヘッドや蛇口など水回りから見つかることがあります。
日常生活の中で菌を繰り返し体内に取り込むことで、感染につながる可能性があるとされています。
一方で重要なのは、肺NTM症は一般的に人から人へ感染する病気ではないということです。
患者を隔離する必要も基本的にはありません。
菌自体は身の回りに広く存在しますが、実際に病気を発症する人は一部です。
免疫状態や体質など、さまざまな要因が関係していると考えられています。
中高年のやせ形女性に多い特徴
発症しやすい人としては、高齢者や基礎疾患を持つ人が挙げられます。
さらに特徴的なのが、「中高年のやせ形の女性」に多くみられることです。
なぜこのタイプの女性に発症が多いのか、詳しい理由はまだ分かっていません。
予防については、土ぼこりが立つ作業をする際にマスクを着用したり、浴室やシャワーヘッドを清潔に保ったりすることで、菌に触れる機会を減らせる可能性があります。
ただし、こうした対策によって肺NTM症をどの程度防げるのかについては、現時点でははっきり分かっておらず、確実な予防法は確立されていません。
治療は長期間になることも
肺NTM症は通常の風邪とは異なるため、一般的な風邪薬では治りません。
症状や画像検査などから疑われた場合、CT検査や痰の検査などを行って診断します。
治療が必要と判断された場合には、複数の抗菌薬を組み合わせて服用するのが一般的です。
治療期間は長くなることがあり、菌が検査で確認されなくなった後も、再発を防ぐために少なくとも1年間は薬を続ける場合があります。
そのため、早めに病気を見つけ、症状や進行具合を確認していくことが重要になります。
きょうのNEWS解説まとめ
NTM症は、身近な土や水の中にいる菌が原因となる感染症です。
人から人へうつることは一般的ではありませんが、発症すると長期間の治療が必要になることがあります。
特に、原因が分からない咳や痰が長く続く場合には注意が必要です。
もちろん、長引く咳の原因はNTM症だけではありません。
それでも「ただの風邪だろう」と放置せず、咳が長く続く場合には呼吸器内科などを受診し、原因を確認することが大切です。
NEWS解説
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